漢方について
- 漢方治療は保険がききますか?
当院での漢方治療はエキス製剤、錠剤、カプセル、煎じ薬共に保険がききます。
- 保険適用の漢方エキス製剤は何種類おいてありますか?
当院では保険適用漢方製剤148種類全て在庫しています。漢方はメーカーによる違いや錠剤、カプセルなど、剤形の違いを含めると当院では全国最多クラスの170種類くらい在庫しています。
- なぜ同じ処方名なのに違う複数メーカーの方剤を置いているのですか?
同じ方剤名でもメーカーによって若干違いがあります。例えば同じ柴胡加竜骨牡蠣湯でもツムラには大黄がなく、オースギには大黄が入っており患者様に大黄が必要かどうかで使い分けています。また同じ葛根湯でも含まれる生薬量では、ツムラの葛根は4g、ジュンコウの葛根は8gでありこれも患者様により使い分けています。またクラシエの葛根湯は錠剤であり、同じ葛根湯でありながら当院では3メーカー在庫しています。
- 漢方には流派があると聞きますが?
漢方には歴史があり様々な流派があります。大きく分かると2000年前の『傷寒論』という書物に載っている方剤を重視する古方派とそれ以後の方剤を重視する後世派とそれらを合わせた折衷派があります。私は漢方に対する考え方は古方派ですが、方剤は折衷派であり西洋医学も重要視しています。漢方は勿論万能ではありませんが、患者様の苦痛が少しでも和らぐようにあらゆる視点から治療にあたりたいと考えています。
- 現在服用している薬(西洋薬)と一緒に服用しても大丈夫でしょうか?
ほとんど全ての西洋薬と併用可能です。ただし薬の種類によっては併用の出来ないものもありますので今服用しているお薬をお知らせ下さい。
- 現在通院している病院の治療と漢方治療を併用することはできますか?
もちろん大丈夫です。ただし他院でガン治療をされている患者様は主治医の先生に漢方薬を服用していることをお伝え下さい。
- 副作用はありますか?
漢方薬にも副作用がみられることがあります。しかし元々が天然成分ですので、西洋薬に比べるとその頻度は少ないです。服用中に下痢、腹痛、胃もたれなどを感じたり、普段と異なると感じた場合は服用をやめてご連絡ください。
- 効果が出るのにどのくらいかかりますか?
病気の種類によって、また漢方薬によって効き目の現れ方は様々です。目安として2週間で何らかの変化が出る場合が多いです。ただし慢性疾患の場合はかなり時間がかかる場合があります。
- 漢方がん治療はされていますか?
現在、がん自体に対する漢方治療は行っていません。しかしがんによる体力の衰えをサポートしたり、抗がん剤の副作用を軽減するための漢方治療は積極的に行っています。その場合は主治医の先生に漢方を服用して良いか許可を得ておいて下さい。
- 漢方不妊治療はしていますか?
漢方単独での不妊治療の奏効率は30%程度と言われています。
漢方にて自然妊娠を希望される方は、事前に女性は婦人科健診を男性は精液検査をされることをお勧めします。また人工授精を含め西洋医学のサポートとしての漢方治療も行っています。その際は主治医の先生に漢方薬を服用しているとお伝え下さい。
- 漢方薬は値段が高いと聞きますが?
保険診療で使う漢方薬は西洋薬に比べればずっと安価です。漢方薬は一剤で多くの症状に対応できる場合があり西洋薬を減らすこともでき、経済的です。
- 漢方薬は服用しにくいのでは…?
漢方エキス製剤には粉薬が多く、粉薬が苦手な方には服用しにくい場合もあります。処方によっては錠剤やカプセルもありますのでご相談下さい。
- 小児も診てもらえますか?
漢方治療に限り小児も治療します。小児でも漢方を服薬しやすいゼリー等もありますのでご相談下さい。